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テレワークの導入事例と運用に際して解決すべき課題を解説

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テレワークの導入事例と運用に際して解決すべき課題を解説

はじめに


近年、平成29年3月28日に政府によりまとめられた「働き方改革実行計画」[注1]の影響もあり、各企業で長時間労働をはじめとした労働環境の改善が行われています。そんななか、1970年代にアメリカでスタートした「テレワーク」が注目され始めました。

アメリカ発祥であるこの「テレワーク」が、日本でどのように導入され効果を残したか。また、そこから見えてくるワークスタイルの課題を紹介いたします。



環境問題対策・リスク分散対策としてもテレワークは有効


「テレワーク」はその言葉の響きから、職場以外での勤務を認め、従業員のワーク・ライフ・バランスを向上させることが目的と捉える人も多いでしょう。しかし、それ以外にも以下のような導入目的が挙げられます。


*従業員のワーク・ライフ・バランスの充実
*環境問題対策
*リスク分散対策
*コスト削減
*遠隔地での人材確保



「テレワーク」とは、「Tele」(遠い)と「Work」(働く)を繋げた造語。一般社団法人 日本テレワーク協会によるとその成り立ちは、1970年代に遡ります。

当時、アメリカ西海岸ではマイカー通勤による大気汚染が深刻な問題となっており、公害問題への取り組みとしてテレワークがスタート。
その後、1989年にサンフランシスコ郊外で起きたロマ・プリータ地震、1994年にロサンゼルスで発生したノースリッジ地震を受けて「緊急時のリスク分散対策」としてのニーズも高まりました。

日本においては、日本電気(NEC)が、女性社員の退職を防ぐため、都心への通勤に負担が少なくい吉祥寺にサテライトオフィスを設置(1984〜1990)したことがテレワークのはじまりとされています。その後、ノートPCの普及や、2006年9月に安倍首相(第一次安倍内閣)が、所信表明演説で「テレワーク人口の倍増」を掲げたことにより一般化。また、2011年3月11日に発生した東日本大震災による交通混乱や計画停電を受けて、BCP(事業継続計画)としても注目されました。


そして、テレワークのさらなる普及を目的として、総務省は平成27年度よりテレワークの導入・活用を進めている企業・団体を「テレワーク先駆者」として発表。そのなかから、十分な実績を持つ「テレワーク先駆者 百選」[注2]として公表された企業によるテレワークの導入事例を見てみましょう。




従業員の離職防止を目的に導入


……株式会社エフスタイルの場合(平成28年度テレワーク先駆者百選選出)

医療従事者向け広告の企画制作を行う、東京都にある株式会社エフスタイルは、女性社員の結婚による退職防止のため、全従業員を対象にテレワークを導入。
その結果、当初の目的であった結婚、妊娠、家族の転勤などによる人材の流出防止はもちろん、テレワークを選択したスタッフの交通費節約(年間120万円)、台風への柔軟な対応などでも成果を挙げています。


遠隔地での優秀な人材確保を目指し


……株式会社サーバーワークスの場合(平成28年度テレワーク先駆者百選選出)

東京都にある情報通信業、株式会社サーバーワークスは、結婚や介護、家族の転勤に伴う退職防止のため従来の従業員を対象にしたテレワーク「クラウドワークスタイル制度」を導入。加えて、オフィスへの勤務が困難な遠隔地での人材採用を可能にする従業員向けの「マイホームオフィス制度」を設置しました。
これにより従業員の離職対策はもちろん、通勤に囚われない幅広い労働力を受け入れる体制が確立されました。離職率は、両制度設置前(2015年度)の離職率13%に対し、設置後(2016年)は2%と改善されています。




労務管理・初期費用などテレワーク導入に障壁となる課題


テレワークを導入したことで、優秀な人材確保や通勤手当の削減などの効果を挙げた企業も多くあります。
しかし導入するには、社内規定をはじめとした数々の課題を解決しなければなりません。テレワーク導入に際した課題と解決方法を確認していきます。



勤怠や稼働時間といった労務管理


テレワークを導入した企業の共通課題としてまず挙げられるのは、「労務管理」。
在宅またはサテライトオフィスでの勤務が可能となるテレワークの場合、従来の勤務体系とは異なり、従業員の勤怠や稼働時間といった労務管理が難しくなります。厚生労働省はこの問題の対策のひとつとして、「プレゼンス管理ツールの活用」を推奨しています。

プレゼンス管理ツールを採り入れることで、従業員の在籍確認や業務状況がリアルタイムで把握可能となります。例えば、 Web会議の要領で労使双方が画面を共有し、就業中はオン、休憩時や退勤時はオフにするといったレギュレーションを定めることでワーカーの稼働率を正確に測ることが可能です。

この方法を用いれば管理者とワーカー双方のPCモニター画面を同期できるので、資料やデータの提示といった情報伝達が簡易になるほか、ワーカーに対して音声を交えながらリアルタイムで業務指示を執ることもできます。



テレワークに必要な費用


テレワーク導入により通勤費・オフィス賃料などの費用削減が図れる一方、導入に向けて必要になる業務用パソコンなどの設備機器や、各種ソフトウェアといったような初期費用についても考えなければいけません。総務省の「テレワークの動向と生産性に関する調査研究報告書」[注3]によると、従業員数が少ない中小企業におけるテレワーク導入を妨げている要因の1つが費用面だとされています。


実際、企業のテレワーク導入の取り組みは、従業員数が少ない企業ほど消極的です。「総務省の平成28年版情報通信白書」[注4]に記載されている調査結果によると、「テレワークの導入を検討している」または「関心がある」と答えた企業の割合は従業員数が301名以上の企業では約4割であったものの、従業員数が50名を下回る企業では約1割という結果でした。


さらにテレワーク導入における課題についての回答集計結果では、「運用コスト」と回答した割合が「社内におけるテレワークの理解」と回答した割合よりも多かったことから、テレワーク導入・維持に掛かるコストは、企業にとって無視できない課題だといえます。


 

 

情報セキュリティの確保を目的とした社内ルール制定



テレワークは社外で業務を行うという特性上、どうしても情報セキュリティ面が脆弱になってしまいます。情報漏洩やデバイスの紛失・盗難といった事態の発生を防ぐために、独自の社内ルールを制定する形が望ましいです。

例:企業側が従事者に対してテレワークを課すというプロセスの場合
*業務上必要なPCや各種ソフトウェアといった執務用具は、企業側がワーカーに貸与
*回線は自宅のものを使用する


といった社内ルールを作ることで、情報セキュリティの確保を図ることができるでしょう。

例えばテレワーク業務にPC作業が伴う場合、従事者自身が保有しているPCを業務に使用させるのは禁物。使用するPCにセキュリティソフトが完備されていないとセキュリティ面が脆弱なので、企業側でセキュリティソフトを導入済みのノートPCを貸与するべきです。


従事者に対して柔軟な働き方を提示できるテレワークは、雇用機会の拡大・退社リクスの抑制に有効な手段です。ただし、導入するにあたって課題が伴うことを忘れてはいけません。
テレワークの導入を検討する際は、一定期間、試験的に導入する方法が無難です。その結果から見えた課題点を解消するために会社ごとのルールを制定してから、テレワークの環境整備を進めましょう。




[注1]働き方改革実現会議 働き方改革実行計画[pdf]
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/hatarakikata/pdf/honbun_h290328.pdf

[注2]総務省 平成28年度テレワーク先駆者百選 取り組み事例[pdf]
http://www.soumu.go.jp/main_content/000509671.pdf

[注3]総務省 情報通信統計データベース:テレワークの動向と生産性に関する調査研究報告書 平成22年3月[pdf]
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/linkdata/h22_06_houkoku.pdf

[注4]総務省 情報通信統計データベース:平成29年版 情報通信白書 第1部第2節 働き方改革とICT利活用[pdf]
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h29/pdf/n4200000.pdf
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