営業改革の一歩目は顧客管理。データを駆使して成果をあげる方法
本記事では、顧客管理の方法やクラウドシステム導入による営業の改善事例などについて解説していきます。

目次

はじめに

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、テレワークが広く実施されるようになり、多くの企業でオンライン営業が定着しつつあります。突然始まったテレワークの環境で、情報共有や顧客リストや提案書などの管理がうまくいかず不便と感じている方も多いのではないでしょうか。

とはいえ変化に応じないわけにはいかず、ニューノーマルな働き方に合わせた新しい営業スタイルを確立するほかありません。そのためにまずは、顧客管理の見直しが重要となってきます。以下では、顧客管理の方法やクラウドシステム導入による営業の改善事例などについて解説していきます。

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顧客管理はなぜ重要性なのか

顧客管理はなぜ重要性なのか

 

1990年代後半以降、インターネットの爆発的な普及により、顧客自ら必要な情報を収集し比較することが可能になりました。そのため、顧客の購買ハードルは次第に高まっていき、従来のプッシュ型の営業手法では通用しなくなっています。

そこで重要なのが顧客管理です。顧客管理とは、顧客の属性や趣向、購買履歴など様々な情報を一元管理することを指します。顧客管理によってニーズに合った製品やサービスの提供が可能になり、顧客の購買意欲や満足度を高め自社へのファン化が期待できます。

以下、顧客管理のメリットを詳しく見ていきましょう。

案件の可視化により属人化が防止できる

顧客管理が属人化すると、トラブルが発生した際に状況の共有から始めなければならず収束まで時間がかかったり、トラブルそのものが隠蔽され後々になってより大きな問題に発展したりと、業務効率が下がるだけでなく顧客にも迷惑がかかる場合が少なくありません。そこで、「いつ」「誰が」「どのような案件を」「どのように処理したのか」を都度社内で共有し、案件を可視化することが大切です。

結果的に担当者不在でも顧客対応が可能になる、業務の引継ぎがぬけもれなくスピーディーに行えるなど、より効率的に業務を遂行できます。

ナレッジの蓄積と共有による営業スキルの平準化が可能になる

組織全体の営業スキルを上げるためには、優秀な営業パーソンのナレッジを蓄積・共有による営業部門のスキル平準化が必要です。

好成績の営業担当者が持っているノウハウや豊富な知識、独自の営業スタイルで得た成功パターンは大きな企業資産となります。また、成功パターンのみならず、過去の失敗体験の蓄積も重要です。日々行われる営業活動の成功、失敗体験を蓄積し新たな営業活動へ生かすことで、組織全体のスキル底上げにつながります。

商品やサービスの改善につながる

顧客管理を行ううえでは、成約に至らなかった顧客や製品・サービスの利用を解約した顧客についてもしっかりと分析することが重要です。失注案件での顧客からの意見には、商品やサービスのさらなるブラッシュアップにつながるヒントが隠されています。

関連記事:営業力をアップさせるために必要なコトとは?チームで獲得する総合力

代表的な顧客管理の方法

代表的な顧客管理の方法

 

代表的な顧客管理の方法として、エクセルなどのパッケージソフトを使用する方法とクラウドシステムを使用する方法があります。

ここでは、エクセルとクラウドシステムについてのメリット・デメリットを紹介します。

エクセル

メリット

企業が配布するパソコンであればデフォルトでインストールされている場合が多いため、新たな導入コストが必要ないのは大きな利点です。また、使い慣れている従業員も多いため人を選ばず、オフラインでも編集、保存できる点もメリットといえるでしょう。

デメリット

個人が作成するためシート管理が属人化しやすい点や、ツールのセキュリティレベルは高くないため情報漏洩のリスクが比較的上がる点、複数人で同時編集ができないため、最新版の管理が煩雑になりやすい点が挙げられます。また、エクセルはビッグデータの管理に不向きなので、何百、何千の顧客管理を行う企業にとっては扱いづらいといえるでしょう。

クラウドシステム

メリット

オンラインでいつでもどこでも、パソコンのスペックにほぼ関係なく操作可能です。ツールによっては、入力データをもとに現状の分析まで容易に行えるようになるため、少ない工数で営業活動の改善ができ、結果的に高い成約率につなげられるでしょう。

また多くのサービスでウイルスや外部攻撃への対策がなされているため、セキュリティ面でも安全性が確保されています。

デメリット

最も大きなデメリットは、初期費用およびランニングコストが必要になる点です。ただしツール導入により人的コストが削減され、ランニングコストと相殺される場合もあります。コストがかかるからと敬遠せず、追加のコストと削減できるコストのバランスを見極める必要があるでしょう。

関連記事:【Excel vs SFA】営業活動支援ツールとしておすすめなのはどっち?

 

クラウドシステムを活用した顧客管理方法

クラウドシステムを活用した顧客管理方法

 

それでは、実際にクラウドシステムを活用した顧客管理方法を見ていきましょう。

データを見やすく集約する

まずは、すべての顧客データを一ヶ所にまとめます。ひとつのシステムを見れば必要な情報が得られる状態になっていることが重要です。その際、情報が古いまま放置されることのないよう、営業活動を行った後は都度情報を入力する、更新日を決めるなど、常に最新のデータが蓄積されるようなルール作りも必要になります。

蓄積したデータから顧客の反応を把握、確度の高さを分析し、適切なタイミングでアプローチする

これまでの取引記録などを蓄積したデータから顧客の現状を理解しておく必要があります。確度の高さを客観的に判断したうえで、確度が高い場合はスピーディーな提案を行い、確度が低い場合はアプローチの中断や方法の変更などを検討しなければなりません。前述の通り、ルールを決めて最新の情報を更新し続けることで、顧客ごとの適切な対応が可視化されます。

マーケティング担当部署と連携する

営業活動は営業部門だけでは成り立たず、マーケティング担当部門との密な連携も必要です。これまでの営業活動や顧客のデータをマーケティング担当部署に共有することで、マーケティング視点でのアプローチも可能になり、互いの強みを生かした施策が実行できます。結果的に企業の営業力強化へとつながるでしょう。

効果のない施策を打ち切る

行った施策ごとの結果もしっかりと記録しておくことで、効果の有無が可視化できるようになります。効果のない施策は打ち切り、より効果の高い施策に資源を集中させるなど、スピーディーかつ的確な経営判断も可能になるのです。

 

クラウドシステム導入による営業活動の改善事例

クラウドシステム導入による営業活動の改善事例

それでは最後に、実際にクラウドシステムを導入した企業の営業改善事例をご紹介します。

金井度量衡株式会社

はかりの製造販売をルーツとしている金井度量衡株式会社は、近年、建設系企業を対象にドローン活用を提案するなど新技術対応への取り組みにも積極的な企業です。

課題

顧客の増加とともにアナログな名刺管理で顧客情報が属人化・ブラックボックス化していました。また、それに対する業務のデジタル化についても具体的な道筋が立てられず、先送りにされている現状がありました。

対策と効果

同一プラットフォームでの名刺管理やデジタル化による社内の業務効率化、デジタルマーケティングを見据えた顧客管理の基盤づくりを目的に、名刺管理アプリケーション『SmartVisca』を導入。顧客情報の集約により店舗間の情報共有がスムーズになり、社外からも顧客情報にアクセス可能になるなど利便性も向上しました。

事例詳細については、こちらをご覧ください。

株式会社ジェイ・シー・エス

株式会社ジェイ・シー・エスはエステサロンなどに対し、クレジットカード決済や信販事務代行、集金代行を行っている企業です。

課題

クレジットカード決済システムをはじめとした金融システムの提案営業および、導入後のフォローアップを行う営業部と、営業部をサポートする業務部。営業部では業務の進捗報告をエクセルで行っており、それぞれの業務状況確認に大きく時間がかかっていました。 また部署間の情報共有もされておらず、業務部が営業部のサポートを行う際も、都度個別に状況のヒアリングを行う必要があったため、業務が後手に回ってしまい、ミスやトラブルが頻発する状況が続いていました。

対策と効果

業務全体の効率化を目指し、クラウド型CRMシステム『Salesforce』を導入。顧客情報の集約により課題だった情報共有の促進に成功し、20%の業務効率化を達成しました。さらに、導入から年月が経ち蓄積された顧客データをもとに新しいビジネスを検討するなど、Salesforceが経営戦略に大きく活用されています。

事例詳細については、こちらをご覧ください。

 

顧客管理はクラウドシステムの活用で効率よく

今回はコロナ禍での営業のコツと顧客管理の方法について解説しました。ウィズコロナ・アフターコロナの時代では、オンライン営業に合わせた営業改革が必須です。そして、その一歩は顧客管理から。顧客管理には様々な方法がありますが、クラウドシステムを活用することで少ない工数で高い効果を得られるでしょう。

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営業活動で課題に感じている部分があれば、ぜひ一度ご相談ください。

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