【会社員のITスキル実態調査】現状のITスキルと社内の教育環境に課題
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リトルソフト株式会社は、全国の30代~50代の会社員を対象に、「社会人のITスキル・利用ツール」に関する調査を実施しました。
調査概要:「社会人のITスキル・利用ツール」に関する調査
【調査期間】2022年2月25日(金)~2022年2月26日(土)
【調査方法】インターネット調査
【調査人数】1,010人
【調査対象】全国の30代~50代の会社員
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ
Excelスキル|もっとも使用率が高い関数は「SUM関数」で71.5%
まずは、基本的なExcelについて調査を行いました。
「以下のExcelの関数で、実際に使用したことのある関数はどれですか?(複数回答可)」と質問したところ、『SUM関数(71.5%)』と回答した方が最も多く、次いで『AVERAGE関数(52.2%)』『COUNT関数(50.9%)』『IF関数(50.9%)』『LOOKUP関数(41.7%)』『COUNTIF関数(40.3%)』と続きました。
加算したい時や平均値を求めたい時など、さまざまな場面で役立つ基本的なExcel関数は概ね使用したことがあるようです。
一方で、Excelの操作を自動化させるマクロコードを作成する時に用いるプログラミング言語「VBA(Visual Basic for Applications)」を作成できるかについて、『大体は自分で好きなようにVBAを作成できる(9.1%)』『ネットで調べながら自分でVBAを作成できる(23.9%)』『他人に教わりながらであればVBAを作成できる(11.7%)』『作成できない(55.3%)』という結果に。半数以上が作成できないことがわかりました。
IT系資格を持っていない人は約8割
では、一般的な会社員はどのようなIT系資格を持っているのでしょうか。 「以下のIT系の資格のうち、取得している資格はどれですか?(複数回答可)」と質問したところ、『いずれも取得していない(77.7%)』と回答した方が最も多く、次いで『基本情報技術者試験(ITSSレベル2)(10.5%)』『ITパスポート(ITSSレベル1)(9.2%)』『応用情報技術者試験(ITSSレベル3)(6.1%)』『ネットワークスペシャリスト(ITSSレベル4)(3.9%)』と続きました。
実に8割近くが何も取得していないようです。
また、経済産業省が策定・発表したIT人材のスキル体系を示す「ITSS(IT Skill Standard)」について知っているか質問したところ、『知っている(11.6%)』『ITSSの名前は聞いたことはあるが概要は知らない(17.6%)』『名前も概要も知らない(70.8%)』という結果となりました。
ITSSは「ITスキル標準」とも呼ばれ、IT人材を教育する際の基準として使用されることが多い一方で、会社員の7割がITSSを知らない現状が明らかになりました。
ITスキル不足を感じる会社員は約6割
「以下のITスキルのうち、十分に習得していると思うスキルはどれですか?(複数回答可)」と質問したところ、『どれも不足している(56.6%)』と回答した方が最も多く、次いで『コミュニケーションスキル(21.0%)』『論理的思考力(18.6%)』『資料作成能力(18.5%)』『プレゼンスキル(12.5%)』と続きました。
コミュニケーションスキルや論理的思考力といったITスキルは、社会人としてさまざまな場面で必要とされるスキルですが、半数以上の方がどれも不足していると感じているようです。
そこで、「職場には業務に必要なITスキルを持っている社員が揃っていると思いますか?」と質問したところ、『十分に揃っている(7.1%)』『ある程度揃っている(32.0%)』『あまり揃っていない(32.9%)』『まったく揃っていない(28.0%)』という結果となりました。
揃っていない(あまり揃っていない、まったく揃っていない)の割合は合計で約6割となりました。業務に必要なITスキルを持っている社員の割合は低いとみているようです。
では、そのような社員のITスキルを高めるための教育や研修制度、あるいはサポート体制といった環境は社内に整備されているのでしょうか。
続いて、「社員がITスキルを習得、あるいはサポートする環境は整っていますか?」と質問したところ、『十分に整っている(5.8%)』『ある程度整っている(26.6%)』『あまり整っていない(34.9%)』『まったく整っていない(32.7%)』という結果となりました。
6割以上の方が社内の教育環境が整っていない(あまり整っていない、まったく整っていない)と感じていることが分かりました。社員ばかりではなく企業側の教育環境についても、あまり整っているとはいえないのが実情のようです。
企業側の教育環境への課題も明らかに。その理由とは
社員を教育する環境が整っていない背景には、どのような原因があると考えられるのでしょうか。
「社内のITスキル教育について、課題に感じることはありますか?」と質問したところ、『とてもある(16.0%)』『ある程度ある(39.1%)』『あまりない(24.6%)』『まったくない(20.3%)』という結果となりました。半数以上の方(とてもある、ある程度ある)が課題を感じているようです。
具体的な理由についてお聞きしました。
■社内の教育環境が整っていない理由とは?
・各個人が与えられた仕事のみをこなすだけで満足し、自分から進んで学ぼうという意識のある人間が少ない(30代/男性/東京都)
・自由にオンラインで研修を受けられるようになっているが、各自がどのようなスキルを獲得すべきなのか明確になっていない。結果的に上手く受講されていないと感じる(30代/女性/東京都)
・ペーパーレス化も進んでいないしオンライン環境も整っていない。ITを推進する雰囲気がない(50代/男性/東京都)
・研修を行うための部門がなく、研修を行うための人材も不足している(50代/男性/愛知県)
などの回答が寄せられました。どれも一朝一夕で解決するには難しく、課題が山積しているようです。
現場のニーズが高いITツール・システムは「誰でも簡単に扱えるもの」
ここまでの調査で、自身や職場内の会社員はITスキルが不足している方が多い一方、社内の教育環境は整っているとはいえず、課題も多いということが分かりました。
では、ITスキルがあまり高くない社員でも問題なく業務を遂行するためには、どのようなツールやシステムがあると良いのでしょうか。
「どのようなITツールやシステムがあると助かりますか?(複数回答可)」と質問したところ、『誰でも簡単に扱うことができる(44.8%)』と回答した方が最も多く、次いで『初心者から上級者まで使える(38.3%)』『セキュリティ面が安全(36.5%)』『リモートでも運用しやすい(35.0%)』『1つのツールで複数のことが管理・把握できる(30.4%)』と続きました。
誰でも簡単に扱うことができるならば、ITスキルに自信がないという方でも扱えるので確かに便利かもしれません。
また、よくありがちなセキュリティ面での心配がなく、さらに上級者が使っても満足できるような優れた機能があれば、業務を遂行するうえで非常に役立つITツールやシステムとなりそうです。
【まとめ】社会人のITスキルについて自他ともに評価は高くない
今回の調査で、一般的な社会人が持つITスキルと教育環境についての実態が明らかになりました。
ITスキルを持っている社会人は少なく、大半の方が自分でも課題を感じている一方で、肝心の社員を教育する環境やサポートも整っていない企業が多いということが分かりました。
現代において業務遂行のためにはITスキルが欠かせないもの。誰でも簡単に扱うことができて、初心者から上級者まで利用できるようなツールやシステムを駆使すれば、ITスキルをあまりお持ちでないという方でも、問題なく業務を遂行できるでしょう。
出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000053703.html
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